効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■海洋温度差発電

海の表面と深層で海水の温度が大きく変わる点を利用して発電する海洋温度差発電は、原理的にはヒートポンプだから、実用化はコストと設置場所の問題だと思っていた。商船三井が「海洋温度差発電」の実用化に乗り出すとのことだ。2025年ごろに出力1000キロワット規模の発電所の稼働を目指していて、既存設備を活用することで発電コストを洋上風力より安くするようだ。多くの場所に展開できればエネルギー源の多様化につながる。

商船三井は4月、沖縄県が持つ設備の運営を始める。温かい海水で代替フロンを蒸発させタービンを回す。蒸気を冷たい海水で冷やして再利用する仕組みだ。運営を踏まえ1000キロワット規模の発電所を造る。建設費用は数十億円規模となる見込み。沖縄では県が久米島に小規模設備を設置し、13年から実証試験した経緯がある。

新エネルギー・産業技術総合開発機構NEDO)は同方式による潜在的な発電能力が年470億キロワット時に上ると試算する。国内発電量の約5%に当たる。大規模な実用化は国内で初めて。海外でも実用化はまだ進んでいないはずだ。実用化が進めは標準化もできるから、発展途上国への輸出もできると期待される。

海洋温度差発電はコストが課題だった。今回は養殖業向けなどの取水管を活用することで発電コストを1キロワット時あたり20円程度に抑える計画だ。経済産業省の試算によると30年時点の洋上風力や石油火力よりも安い水準となる。悪天候でも発電量が変動しない点を生かし、安定電源として利用する。海水の表面と深層の温度差の利用は、海に囲まれている日本に最適だし、洋上風力と結合させれば、洋上風力の出力変動を抑制することが出来るだろう。

 

 

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