効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■鉄と水から水素

報道によると、大阪ガスは鉄と水を反応させて水素を製造する技術の実用化に乗り出すようだ。また、反応する際に出る熱を集めて発電し、製造過程で生まれる高純度の二酸化炭素(CO2)も販売して、水素の価格を下げる。実現すれば国内初の技術で、早ければ2030年の実用化をめざす。

鉄鉱石などから採れる酸化鉄を粉末にして高温にし、水をかけて水分子から水素のみを取り出す。反応に用いた酸化鉄を石炭やバイオマス燃料と混焼すれば、純度の高いCO2を回収できる。純度が高ければCO2はドライアイスや炭酸飲料のガスとして食品工場や飲料メーカーなどに販売できる。燃やしたときなどに生じる最大900度の熱を集めて、発電用のタービンも回す。CO2や電気も製品として売ることで、全体としての水素の生産コストを抑える。

このような純水素製造技術があるとは知らなかった。しかも、そのプロセスで発生する高温で高圧水蒸気を発生させて、蒸気タービンを駆動して発電するのだから、全体のエネルギー効率は大きく向上する。再エネからの電力を使って水の電気分解で水素を発生させるコストに対抗できるとすれば、安定した水素の製造ができることの有利性が出てくるだろう。

課題は全体の製造効率をいかに高められるかだ。カギのひとつはCO2を回収した後の酸化鉄の再利用で、大阪ガスは重力を使って循環させる方式をトライしようとしている。水素を製造した後の酸化鉄の粉末を、空気で上部に吹き上げる。その後、配管を伝って落ちてくる途中で石炭などと燃やしてCO2を生み出し、その後は再び水と反応させて水素をつくる。配管などの設計を調整し、水素の製造に向く酸化鉄も研究する。

24年に本格的なプラントを稼働させ、1時間当たり35N立方メートル(ノルマルリューベ=標準状態での気体の体積)を製造する考え。実用化の段階では燃料電池自動車(FCV)30台分に当たる2000N立方メートルを1時間で製造できるよう設備を大型にする。同時に発電できる電気は1800キロワットを見込む。

報道記事の説明だけでは、この新技術を理解するところまでは行けないが、新しい水素製造プロセスが生まれようとしていると言うことだ。ガス事業が石炭化学に立脚していた時代の技術が継承されているから、このプロセスが開発されたのだろう。

 

 

 

 

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