効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■蓄熱材の量産技術

地域熱供給の歴史は日本では欧州に比べると短い。とはいえ、東京、大阪近辺ではもう数十年の歴史を持っている。

発電所やごみ処理施設などから出る未利用の熱を、パイプを通る水や蒸気を使い域内で活用する仕組みは「地域熱供給」と呼ばれる。日本では電力コストの問題などから狭い地域でしか使われてこなかった。より広域での実現のカギを握る蓄熱材料の量産技術を、神戸大学が開発したと報じられている。

神戸大の鈴木洋教授は、エネルギーを熱で貯蔵して再利用するための蓄熱材料の研究を続け、約5年前に性能に優れるタイプを開発したものの、これまでは1日1グラムほどしか作れなかった。今回、約500グラムまで作れるようになったという。2022年度には同10キログラムを製造できる実証プラントづくりに乗り出す方針だ。「今後5年で、1日20キログラムの量産を実現したい」としている。

地域熱供給は、一つの目的に使った燃料の排熱を使っていることが多いから、事務所やビル、病院などの業務他部門と家庭部門の消費するエネルギーのうち、熱エネルギーは50%を超えており、エネルギー効率向上につながるとの期待は大きい。デンマークなど豊富な再生可能エネルギーと巨大なパイプ、ポンプを使って広域化を実現している国もある。これに対し、日本は小さなエリアでしか実現していない。熱を運ぶ水は冷めやすく、水を送り出すポンプの電力コストが大きいといった課題がある。

地域熱供給を広域化するカギと見られているのが蓄熱材料。水に10~20%混ぜるだけで水の3倍の熱を運べる。流速を下げられるためポンプの消費電力も5分の1程度になるようだ。放熱後に粒が大きくなりパイプに詰まる懸念もあったが、鈴木教授が開発した新材料はアンモニウムミョウバンや酢酸ナトリウムなどの成分をカプセルで包んだことにより、20マイクロ(マイクロは100万分の1)メートルほどの粒径以上には大きくならないという。

現在の製造コストは1キログラムあたり1万円程度だが、設備を大型化することで、これを4000円程度まで下げ、5年後の実用化をめざす。同様の材料は、北海道大もJX金属などと協力して開発している。現在稼動している地域熱供給も、夏搬送が大きく改善される可能性が高い。北海道などの寒冷地いい気では全室暖房も多いから、これを応用して熱効率を上げることもできるだろう。

 

 

 

 

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