効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■石油メジャーへの判決

オランダの裁判所が、石油メジャーの一つであるロイヤルダッチシェルに対して、現在同社が進めようとしている温暖化ガス削減策をさらに進めることを命ずる判決を出したようだ。石油メジャー各社も、温暖化対応の必要性は認めていて、洋上風力発電建設プロジェクトに力を入れようとしているが、現行のままでは不十分だとするものだ。シェルは判決には同意できないとしているが、次に来るのは、同社の株主や投資家の批判だろう。

今回の判決では、同社と同社関連事業が排出するCO2を、2019年比で2030年迄に45%減らせというものだ。一方シェルは、極めて意欲的だとする削減計画を公表している。まず2016年レベルに対して2030年迄に少なくとも6%、2030年迄に20%、2035年迄に45%、2050年迄に100%という内容になっている。しかし、裁判所は、この計画に具体性があまりなく、その根拠が明確ではないと批判し、社会的責務に違反しているとしている。裁判所はCO2排出の削減量を具体的に示すようにと命じているのに対し、シェルの計画は石油生産量を増やしながらの数字だという大きな認識の差がある。

石油メジャー各社は、海底油田の開発で利用される技術を洋上風力発電に利用し、発電量の拡大によって石油からのCO2排出量を相殺作用としているのだが、裁判所はそれに同意していないということになる。現時点で見れば、裁判所の主張には少なからず無理があるような気がするが、長期的には石油が主たるエネルギーの地位を失うことを示唆しているのかもしれない。水素社会実現に向けた流れを加速する判決なのだろうか。

 

 

 

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