効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■ウニを厄介者から得がたい食材に

岩場に張り付いた大量のウニが、わかめなどの海藻を食べ尽くし、藻場が消えてしまう「磯焼け」が世界の海で問題となっているそうだ。一昨日書いたことにも関わるが、産卵する魚や甲殻類も多い藻場は海のゆりかごであるだけではなく、二酸化炭素(CO2)を吸収する役割もある。こうした磯焼けの原因となるウニを買い取って陸上で成長させ、おいしい食材へと育てるのがウニノミクス(東京・江東)。

厄介なことに、ウニを除去して食材に利用しようとしても、磯焼けの現場で張り付いたウニを割っても、すし屋に並ぶような鮮やかなだいだい色をした食材にはならない。茶色がかった身が漏れ出るだけのウニを取っても漁師の収入にならず、痩せたウニが放置されるためにさらにウニが増えてしまう悪循環になる。政府や自治体は磯焼け対策の補助金を使い、漁師やダイバーがウニの駆除を担う事例もあるが、大半は廃棄される。

ウニノミクスはノルウェーの水産研究所で開発した技術を使い、独自の餌をウニに食べさせて成長させる。これまで廃棄されていたウニを育てて販売すれば、漁師の収入が安定し地域の特産品にもなる程になると報じられている。。痩せたウニを陸上にある工場内で育て、適切な餌、徹底的な温度管理をすることで約2~3カ月後には中身の詰まったおいしいウニへと変身させる。ウニは「ごみでも何でも食べてしまう」生物だという。ウニノミクスではウニ本来の味を引き出すために、昆布の栄養成分を凝縮した人工飼料を食べさせる。餌を溶けづらく加工することで適度に身を太らせることができるという。

ゴミ処理の方策としての利用も考えられるかも知れない。

ウニを育てるのは専用の水槽。魚は泳ぎ回ることで密集を避けるが、ウニは動かない。水槽内は最適な水温に調整され、濾過装置とも組み合わせている。密集し過ぎないように適度な距離を保つことで、餌を食べやすいように工夫を凝らしている。

ヘクタール当たりの藻場が生態系に与える価値は1万9000ドルとされ、熱帯雨林の同2000ドルよりも高い。森林以上にCO2を吸収する役割は大きいと期待されており、ウニを取り除いて藻場を維持し、環境を保護するメリットは小さくない。しかも、痩せたウニを育て、食材にすることは経済的、社会的なメリットもある。

報道記事の丸写しだが、地球温暖化対応が陸上の植物だけではないことを気づかせてくれた。珊瑚の死滅という問題解決も、このような方法があるかも知れない。珊瑚自体を養殖する技術が開発されないだろうか。

 

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