効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■火力発電所排ガス中のCO2から化学品を製造

昨日藻類による炭酸ガスの吸着について可能性を書いたが、産業技術総合研究所産総研/東京都千代田区)は5月14日、東ソー(東京都港区)と共同で、火力発電所排気ガス相当の低濃度CO2から、樹脂や溶媒、医薬品の原料として有用な化学品である尿素誘導体を合成する触媒反応を開発したと発表した。この技術では、日本で主流の石炭火力発電所排気ガスに相当する低濃度CO2(体積比率15%)とアミンから簡便に得られるカルバミン酸アンモニウム塩にチタン触媒を作用させて、有用化学品であるエチレンウレアなどのさまざまな尿素誘導体を効率的に合成できると報じられている。また、これまで直接利用が難しかった火力発電所排気ガス中の低濃度CO2を、濃縮・圧縮・精製といったコストやエネルギーが必要な工程を経ずに有用化学品に効率よく変換できるため、地球温暖化の原因とされるCO2の排出量削減への貢献が期待されるという。

光合成を利用せずに化学原料を製造する原料にCO2を利用できるというのだから、この技術開発の進展次第で、石炭火力の温暖化促進について見直しがされる可能性も出てくる。ただ、この技術が使えるガス体の量と、製造されるものの応用範囲がどれ位になるかというバランスの問題がある。藻類などのCO2吸着と組み合わせて、現存する火力発電所からの排ガスから有用な製品を生み出す可能性を検証する必要があるだろう。温暖化ガス削減に新しい道筋ができたと言えるようになれば良いのだが。

 

-------------

家族の一人がやっている猫、鳥、犬などをモデルにした手作りアクセサリーのご紹介。

https://minne.com/@plusme

https://www.creema.jp/listing?q=plus+me+accessory&active=pc_listing-form