効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■洋上風力が漁業を振興する

菅義偉首相は10月26日、所信表明演説で温暖化ガスの排出量を2050年までに実質ゼロにすると宣言した。その実現には再生可能エネルギーの飛躍的な普及が必要だが、その行方を占う大型事業が千葉県銚子市沖で動き出している。というのは、この事業が着床式の風力発電の集合体だから、反対する漁民もいるだろうが、プロジェクトからの収益を地域の漁協に還元するとか、魚礁を幾つも作って魚を定着させるなど、漁民の生活に資するものにすることは可能だからだ。

国は再エネ海域利用法に基づき洋上風力発電の促進区域を指定する。銚子市沖の一般海域約4000ヘクタールは7月に指定された。19年12月の長崎県五島市沖に次ぐ第2弾で、選定事業者は対象海域を最大で30年間占有できる。特に銚子市沖は電力消費地の首都圏での計画として注目されている。協議会では銚子市の越川信一市長が再エネの街づくりなどで事業者に連携を求めたほか、銚子市漁業協同組合の坂本雅信代表理事・組合長が「開発と漁業の共存・共生のモデルにしたい」と訴えたと報じられている。銚子漁港は年間水揚げ量が9年連続で日本一を誇るが、地元漁業者の割合は2割にとどまる。

銚子市沖では新エネルギー・産業技術総合開発機構NEDO)と東京電力ホールディングスが13年から全国に先駆けて風力発電設備の実証実験を続けていたが、漁業者らとの協議を経て、19年に商用運転に移行した。魚礁の設置についても検討されているようだ。このような試みが成功すれば、これから急伸させなくてはならない洋上風力を推進する大きな力になりうる。このようなプロジェクトは、必ずウインウインの関係が生まれなくては長続きしない。是非成功させ、沿岸部の自治体が誘致を図る位のものにしなければ、菅首相の目標の達成は難しいだろう。

 

 

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