効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■世界の洋上風力発電

今日GWEC(世界風力エネルギー協議会)から、Global Offshore Wind Report 2020(世界の洋上風力発電レポート2020)が送られてきた。102頁ものレポートだから一気に読むのはできないが、前文だけでもと思いつまみ読みしてみた。

洋上風力発電は1990年代に始まったが、それから急速な伸びを見せている。近年では、2009年頃には年1%ほどの成長だったものが、2019年には設置量が年率10%の成長を見せている。それへの投資額で見るとさらに大きなスピードで拡大しつつある。洋上風力発電は成熟した産業となったが、世界的に見るとその拡大はまだ緒に就いたばかりだ。地球の70%は海であるし、洋上の方が陸上より遙かに風速が大きい。いろいろな団体が推進に力を入れてきたが、最近では台湾、日本、ベトナムが核となりつつある。世界銀行は2019年3月にESMAP Offshore Wind Development Programを開始し、途上国での洋上風力の推進に力を入れている。The Ocean Renewable Energy Action Coalition (OREAC)が2019年11月に設立され、2050年迄に1.4TWの洋上風力を設置する目標を掲げている。

現在急成長を見せているのは、イギリス、ドイツ、デンマーク、オランダ、ベルギー、中国だ。英国は2030年迄に現在の10GWを40GWに使用という目標をたてている。これから成長し始めるのは、ブラジル、メキシコ、インド、スリランカ、オーストラリアなどだ。さらに、この10年の間に浮体式洋上風力発電技術が成熟し、世界の風力発電容量を3倍にしようとしている。浮体式の具体化は、フランス、日本、韓国、スコットランドノルウェーポルトガル、スペイン、アメリカの太平洋岸で拡大し始め、南アフリカ、カナダ、フィリピンなども設置が始まっている。

洋上風力発電は当初ヨーロッパで始まったが、今や世界中に拡がりつつある。各国がそれぞれに目標を掲げているが、その達成は確実だろう。新型コロナウイルスも、洋上風力発電業界にはあまり影響を与えたようではないので、これから急速に設置量を拡大することは確かである。

日本でも最近洋上風力発電を促進しようとする動きが見られ、漁業界からの支持も得られているようだ。これからの具体的な計画立案が進むことが期待される。

 

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