効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■アンモニアを燃料とするエンジン・タービン

 アンモニア分子式はNH3で炭素を持たず、肥料や洗浄剤に使用されるのと同じ刺激性溶液。これを燃料にすることは理屈では可能だが、実用的に使われるのかについては疑問の方が大きかった。しかし、メタンに比べて燃焼域が狭いアンモニアが安定して燃えるエンジン・タービンの開発が進められているとは聞いていたが、今日知った記事に拠れば、今治造船、三井E&Sマシナリー、日本海事協会、伊藤忠エネクス伊藤忠商事は、VWフォルクスワーゲン)グループで船舶推進システムや発電所のエンジンなどを製造するドイツのMAN Energy Solutions(MAN社/アウグスブルグ市)との間で、MAN社が開発を推進する「アンモニア焚機関」搭載船舶を共同開発することに合意したということだ。アンモニアを使って地球温暖化ガスである炭酸ガスを排出しないエンジンシステムを商品化して実利用しようとするものだ。5者による今回の開発は、日本企業連合を核としたもので、アンモニア燃料を使用した船舶の開発にとどまらず、船舶の保有運航、舶用アンモニア燃料の導入とその供給設備を含めた統合型プロジェクトの具体化までを目指しているとのこと。

 今治造船は、ゼロ・エミッション船を目指した船舶の開発の一環として、アンモニア焚機関を搭載した船舶の開発を進める。舶用燃料としてのアンモニア貯蔵タンク、燃料供給システム、主機関の一連のシステムを合理的、かつ安全に船内に搭載 する船舶開発を目指し、MAN 社は、アンモニア焚機関を開発。具体的には、アンモニア焚機関を搭載した船舶設計に必要な基幹データを提供するという中核事業を担当している。アンモニアを、再エネ余剰電力を使って水電解で得られる水素から作れば、燃焼過程まで一貫して炭酸ガスが出ないことになる。この間水素を液化して輸送する方式について知ったことを書いたが、アンモニアの方が常温で液体だから輸送もし易い。ただ、燃焼域が小さいために安定した稼働ができるエンジン・タービンの開発が待たれていたのだが、その目途がついたことから、今回のプロジェクトが生まれたようだ。

 これまでの日記内容をアンモニアで検索してみたら、固体酸化物形燃料電池の燃料にも使えることも確認できた。エネルギーを対象にした、いろいろなアンモニア利用法が実用化されそうだ。

 

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