効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■ビール工場から出る炭酸ガスの利用

 実際に見たことはないが、市街地に野菜などを栽培する植物工場が多く稼働するようになっているようだ。これには、栽培する植物の生育に最適の光を造れ、しかも消費電力が少ないLEDが大きく貢献しているはずだ。さらに、市街地だから大気の汚染度も高いから、密閉されたところに空気を送り込むときに綿密なフィルタリングを行って、その空気を循環させることによって植物が汚染されないようにしている。これの維持管理は温度、湿度、光の量、周波数など多彩なデータを集め、栽培する植物の好む環境を作り出している。種や苗の植え込みから手入れ、製品の収穫まで、できるだけ自動化するようにするだろう。それはエネルギーの消費も大きくなることもあってコスト高につながるが、栽培面積当たり収穫量が高く、天候に支配されないことで可成りのコストダウンを実現でき、消費地がすぐ近くにあるために輸送コストや輸送に伴う損傷も小さくなる。市場価格は高くはなるだろうが、工場生産の野菜としての良いイメージを作り出すのに成功すれば、一般農業の衰退を補うものに育つ可能性は高い。

 これに新しい付加価値を付けるケースがあることを知った。コロラド州のビール醸造工場が、製造時の発行段階で排出される炭酸ガスを回収して液化(―78.5度)したものを、近くにある大麻栽培工場に供給しているのだそうだ。大麻の栽培は日本では違法だが、米国では合法。しかし、近くにあるのが大麻工場であっただけのことで、これが普通の高級野菜製造工場であっても同じことだから、日本のビール業界もこのような炭酸ガスを温室に供給する事業を始めるかも知れない。火力発電の排ガスから炭酸ガスを回収するには、高温下で、他の混入物も多いために、高度の技術が必要だが、酵母の発酵からの炭酸ガスなら他の雑物も少なく、回収はやりやすいはずだ。

 この液化炭酸ガスを少しずつ気化させて温室内に放出してやれば、野菜の収穫量は飛躍的に大きくなるだろう。その温室栽培をビール工場の近くでやっても良いし、都市部の野菜工場に供給しても良い。これによって、炭酸ガスの大気への放出も防止できることになる。ある程度の量の確保が必要だから、日本酒などの醸造工程にこれが応用できるかどうかは分からないが、できない話ではなかろう。

 

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