効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■風力発電とバードストライク

 米国のトランプ大統領は、風力発電を毛嫌いしている。その理由は、風車が近くにあると、まずそこの不動産価値が落ちるし、癌の原因にもなるし、鳥が殺される、からだ主張している。不動産や癌については初めて聞いたのだが、鳥が回転する羽根にぶつかって死ぬというのは、風力発電の建設の時の環境アセスメントの項目にもなっているから、知識としては持っていた。だが、風力発電の羽根が回転するスピードは早くはないから、これにぶつかる鳥がいるとは信じられなかったが、アセスメントでは、稀少な野鳥に害を与えないかという調査が行われるのだから、過去にそのように疑われる事例があったのだろう。

 だが、この鳥が殺されるということについて、米国の魚類と野生動物に関する評価事業をしている機関が出したレポートが、鳥が命を落とす要因について述べている。一番多いのは猫にやられるもので、その数は年間24億羽と膨大。それに続くのは高層ビル、特にガラス窓の多いビルにぶつかって命を落とすのが6億羽。さらに車と衝突して死ぬのが2億羽。風力発電によって死ぬ数は出されていない。他の野鳥保護団体の推計では、風車にぶつかって死ぬ鳥の数は年間23,000羽ほどとしている。これは風力発電に関係して行われた調査から出た数字らしい。

 ハワイには稀少動物が多く居るようで、風力発電と野鳥の関係についての調査が継続して行われているようだ。稀少種の野鳥とコウモリについて、風力発電を建設する事業者に調査を義務づけている。米国の保護鳥が風力発電によって死んだ場合には、発電事業者に巨額の罰金が課されることにもなっている。

 一方では地球温暖化対応の重要施策として風力発電の建設が奨励されている。羽根が回るイメージが、鳥がぶつかると言うイメージと重なりやすいことは理解できるが、日本でもこのような調査レポートはないのだろうか。野鳥も羽根をすり抜けられないほど頓馬ではないと思っているのだが。ただ、日本では山岳部に風力発電が作られることが多くならざるを得ないために、野鳥との接触数が多くなるかも知れない。実際に確認された数字が知りたい。

 

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