効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■カリフォルニア州での計画停電

 先週水曜日、カリフォルニア州ベイエリアに電力を供給しているPG&E(Pacific Gas & Electric)社が、異常気象に起因する山火事を防止するためだとして、気象条件を判断して電力の供給を停止するという事態となった。Southern California Edison社もこれに続いて計画停電を実施している。PG&Eの管内で、昨年起きた山火事で85人が死亡し、14,000戸が燃えてしまったが、これに対し2千億ドルという巨額の訴訟が起こされ、PG&Eは破産法に基づく破産回避策に向かっているが、これを処理するのは連邦政府ではなくカリフォルニア州当局で、電力事業を破産させることは出来ないので、何らかの対応をとらざるを得なくなっている。

 山火事の原因は、高圧線に樹木が接触して火花が飛び、それが森林に燃え移ったためだとされているが、この原因はPG&Eが樹木の繁茂を除去する方策を適切にとらなかったからだというのが訴訟の内容となっている。PG&Eは、気候変動が原因となる異常乾燥と強風が原因であって、自社がこれまでとってきた安全対策は十分なものだったとしている。だが、その後も強風と異常乾燥は頻発しており、山火事が起きないようにするためには高圧送電を一定時間止めざるを得ないというのが同社の判断で、カリフォルニア州にある他の電力会社もそれに倣って計画停電を広域で行う方向に向かっている。

 だが計画停電によって地域住民や小規模事業者は大きな影響を受けており、計画停電に対する反発は強烈なものとなりつつある。コンビニなどの店も軒並み閉店せざるを得なくなり、住民は食料の調達にも困る事態となっているからだ。電力会社が計画停電について適切な警告を出さなかったという地域社会の反発に対し、州当局も電力事業の責任だと言わざるを得なくなっている。これがどのように終息するかはまだ決着がつかないのが現状のようだ。

 

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