効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■入居テナントに再エネ電気供給

 森ビルは9月2日、非化石価値取引市場の活用により、六本木ヒルズ森タワーのオフィス入居テナントに対して、再生可能エネルギー電気の供給を開始したと発表したと報じられている。オフィス賃貸事業者が入居テナントに再エネ電気を供給する取り組みは国内初だという。8月から第1社目として、「RE100」加盟企業でもあるゴールドマン・サックス社に対し供給を開始している。今後、虎ノ門ヒルズエリアにおいても、同様の取り組みを推進していくということだが、非化石証書を利用したこのようなビジネスはこれから拡大していくだろう。というのは、環境対応が進んだビルのテナント料が高いのが受け入れられる、あるいは、それを望むテナントが増えているからだ。入居するオフィステナントからの要望に応じ、六本木エネルギーサービスが非化石証書を調達し、森ビルを介して、テナントに証書を提供する。

 そのテナントは、トラッキング付き非化石証書(太陽光、風力、水力、バイオマス、地熱などの電源種別や、発電所所在地などの付加情報が付与された非化石証書)を取得することで、申請した使用電力が再エネ電気であるとみなされ、事業運営に必要な電気を100%再生可能エネルギーで調達することを目標に掲げる国際イニシアチブ「RE100」にも準拠可能となる。六本木ヒルズ地下に独自のエネルギープラントを持ち、これを運営する小売電気事業者「六本木エネルギーサービス」を有していることで実現可能となったものだ。このビルは、優れた省エネルギー性と環境性能のみならず、安全・安心な街づくりの一環として首都直下型の震災にも対応すべく、複数の電力供給システムを備えることで、万が一の震災時にも安定した電力供給が可能となっている。確か東日本大震災の時に東京で大停電が起きたときも、ここだけは系統から切り離して運用して停電しなかったはず。この安定性に加えて環境対応が優れていることで、高いテナント料でも入居者が殺到するかも知れない。勿論、それに応じることができる再エネ電源を確保していなければならないが。

 今後このようなビジネスモデルが多く都市部に生まれるだろう。米国の大都市では何年も前から見られる現象だ。ただ再エネ電力だけでなく、ビル自体が優れた環境対応が出来ていなければならないことはいうまでもない。入居を希望するテナントも、それはよくチェックする必要があるだろう。

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