効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■通信、制御技術の発達への不安

 小惑星リューグーの表面に、探査機「はやぶさ2」が着陸したときの目標値との誤差が僅か60センチしかなかったという宇宙航空研究開発機構JAXA)の発表には驚嘆した。着陸地点は「うちでのこづち」と命名されたというのは、研究者の余裕を示したものだと感じた。なにしろ、一回目の着陸の誤差は1メートルだったものをさらに縮めたことはいくら賞賛しても仕切れないように感じている。

 だが、一方で、このように進歩した通信制御技術が悪用された場合には、想像できないほどの被害、損害を社会に与える可能性もあるのではとも思った。リュウグウは地球から2億8千万キロという遠距離にあるために、地球から電波を発信してもはやぶさ2に到達するには20分近くの時間がかかる。その制御信号が到着してから所要の動作をさせてから、その結果に誤りがないかどうかを確認する信号を地球に送り返す。これがまた地球のJAXAの受信設備に到着するのに、行きと同じ時間がかかる。もし制御に誤差が出ていると分かると再度信号を発信して修正し、その修正がうまく出来たかどうかも、時間をかけて送り返された信号で確認しなければならず、気の遠くなるような精度の通信制御技術が要求されているが、これをJAXAは成功させたのだからいくら賞賛しても仕切れないほどだ。

 だが、この通信制御技術の大進歩を悪用する世界は必ず存在する。最近新聞紙面を賑わしている電子マネーにしても、その存在自体がインターネット上にデータとしてしか存在しないのだし、その出し入れも通信で行われる。これを同じレベルの制御技術を持つ悪の存在は明らかだし、通信制御の発達の産物だと言える。

 エネルギーの分野でも、昔は基本的に人間の操作が加わって制御されていた発電所や変電所の制御がデジタル化されるのが加速されている。いま設置数が増えているスマートメーターの開発初期にでも、こけに蓄えられたデータを盗めることを証明した人もある。最近言われるようになっているのが、悪意で発電所や変電所を止める事態が起きる可能性が高いということだ。電力が社会の基盤であるだけに、変電所を幾つか外部から停止させたり誤動作させることによって、大きな混乱を社会に起こすことができる。これを防ぐ手段は講じられているだろうが、悪の世界ではこれを破るのにそれほどの時間はかからないだろう。広域停電が起きたときには何が原因かをよく確かめなくてはならない社会になることを危惧している。

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