効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■プラスチック・ゴミの処理

昨日のNHKテレビで、ある自治体のゴミ処理の現場を取材したレポートを見る機会があった。自治体によってゴミの分別はいろいろ異なっているようだが、自分の住む奈良市では、プラスチックごみと燃えるゴミの二種類に分けて曜日を変えて収集される。燃えるゴミには生ゴミや紙類の他に、残りかすなどが洗い落とせないプラスチックも入れてよいようだ。

テレビが写し出すゴミ処理の現場では、プラスチック類が扱われていたが、大量のプラスチックがベルトコンベアーに乗って出てくる。そのコンベアー添いに作業員が何人か立っていて、そのプラスチック類の中から何かを手で拾い出している。それは、トマトケチャップなどの入れ物であったプラスチック瓶で、まだ中身が残っていたり、十分洗い流されていないものなどが選別対象だった。また二重袋になっているものも拾い出されている。一定速度でコンベアーは動いているから、汚れたプラスチック容器などが固まって出た時などには、作業員が移動しながら拾い出している。いまでもこのような作業現場があること自体が驚きだったし、その反動として、自宅から持ち出しているプラスチックが十分洗浄されたものかどうか再確認する必要があると感じたのだった。

一方、画像認識などが進歩している今、まさに玉石混淆のゴミの分別を自動化することは出来ないのだろうかと思った。作業員の職場環境としては実に気の毒なものだし、人間の目に代わってセンサーで汚れプラスチックを判別するのはそれほど難しいことではなかろう。これから新設される設備がどのような仕様になっているのかも考えさせられた。生ゴミと燃えるゴミを分けている自治体もあるが、奈良市では一緒に収集される。そして、現時点では全て焼却されるのだが、燃えるゴミの水分を取り除くのに助燃剤として重油などを使っているはずだ。CO2の排出量も多くなるし、ゴミ発電も行われていないから、極めてエネルギー効率の低いゴミ処理となっている。

いま、プラスチックによる海洋汚染なども大きな問題になっているが、基本的に社会構造を組み直すような取り組みをしないと、多面的な汚染を防止することは出来ないだろう。そして、人間がゴミの選別をやる必要のない処理設備の開発を進めることも、人手が足りなくなっている日本では喫緊の課題ではないかと思う。生ゴミのメタンガス化も次第に進展しているようだが、この生ゴミも、この中に乾電池などが混入しているとガス化をするメタン菌が死んでしまってガス化ができなくなるから、このようなものの選別もできるような総合的対応が必要だと、このテレビ番組は教えてくれた。