効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■関西電力が太陽光発電設置サービス

関西電力は5月16日、法人顧客向けに初期投資ゼロで太陽光発電設備(PV)を導入できるサービスを開始したと報じられている。これまで旧電力会社は、基本的に太陽光発電の設置には積極的ではなかった。しかし、原発の稼働が増えないだけでなく、再停止の可能性も出ている今、炭酸ガスを排出しない電力比率を守ることを義務づけられているために、PV設置に積極的な姿勢に転じたのかも知れない。

この「太陽光発電オンサイトサービス」は、法人顧客が所有する建物の屋根等に同社が太陽光発電設備を設置・所有した上で、設置後の運用・メンテナンスまでをワンストップで行うもの。顧客は、毎月の太陽光発電量に応じてサービス料金を支払うことになるが、サービス対象地域は全国だというから、この事業は急速に進展する可能性がある。同様の事業を行うところもあるが、少なくとも自社管内の法人顧客との具体的関係をもっていることが、大きな優位性を持っている。

当面は自社の管理している電力系統へのPV接続だから、最小のコストでプロジェクトを進めることができるはずだ。他の事業者が自家消費のPVを設置しようとすれば、系統接続の手続きに時間がかかり、時には、系統強化費用が必要となるが、関西電力の場合にこのようなコストはかからないだろうし、設置を売り込むときにも、その顧客の電力消費のデータを持っていることから、極めて強い競争力を持つことになる。これまでの独占事業の恩恵を受けることになるから、何らかの規制をかけないと、同様な事業を他社が進展させることが極めて難しくなるように思える。

これとは関係ないことだが、トランプ米国大統領夫妻が、相撲の千秋楽の最後に安倍首相夫妻と共に現れ、表彰状の手渡しをした。これをトランプ氏は、米国民に対して日本との良好な関係の証しとして利用するだろう。日本の対米従属の一つの表れでもあるだろう。日本にとって何か具体的に得るものはあるだろうか。