効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■燃料電池で飛ぶドローン

カナダの固体高分子電解質燃料電池PEFC)のメーカーであるBallard社から入った情報によれば、同社は水素を燃料とするPEFCからの電力でプロペラのモーターを回してドローンを飛ばすのを実用化しようとしている。ガソリンエンジンや蓄電池で駆動するのに比べて、ガソリンエンジンのように騒音を出さず大気汚染もせず、リチウムイオン電池に比べて長距離飛ぶことが出来、燃料補給の時間も短縮されるため、高圧線や通信線の監視、農業利用、遭難者の捜索などについて、現在よりも応用範囲が拡がるとしている。

燃料の水素は、水の電気分解で作ることが出来る。おそらく圧縮水素にして樹脂加工したタンクで運ぶことになるが、おそらく蓄電池やエンジンに比べても全体の重量も小さく出来るだろう。水素の補給はガソリン補給と同じ位の短時間でできるはずだ。あるいは、水素ボンベを予め幾つか準備しておけば、短時間で交換も出来るし、水素補給の時間も必要がなくなる。燃料電池自動車のように水素燃料充填設備も必要がなくなる。

日本ではまだこのような燃料電池の新用途は示されていない。最近フォークリフト燃料電池駆動にするものが商品化されたが、これは米国などで可成り前から走り回っている。日本も燃料電池の応用分野を広げる必要があるだろう。