効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■LNG燃料のタグボートへのLNG供給

大阪ガスは31日、LNG(液化天然ガス)を船舶に燃料として供給する「LNGバンカリング」の取り組みを大阪府泉大津市の堺泉北港で開始したと発表した。堺泉北港大阪ガスLNG基地の近くにある。LNGバンカリングを行うのは国内2例目で、関西では初めて。一例目は横浜港。商船三井保有するLNGを燃料とするタグボート「いしん」に対し、港湾に配置したLNGローリーから燃料を供給する。「いしん」は試運転を経て、4月から商業運航を開始する予定。「いしん」は重量約250トン、全長約43.6メートル。国内2隻目のLNGを燃料とした船舶で、1回の燃料補給でおよそ2週間運用できる。

国際海事機関(IMO)は2016年10月、日本を含む一般海域において2020年から硫黄酸化物SOX)に対する規制を強化することを決定しており、船舶の排出ガス規制が国際的に強化されるのに伴い、環境性能に優れたLNGを燃料とするLNG燃料船の増加が見込まれるなか、今後もタグボートの燃料LNG化は拡大するだろう。極めて低温の液化天然ガスを供給するのだから、普通の石油燃料のような訳には行かず、特殊な注入装置が必要となる。今回のタグボートは2019年4月に商業運航を開始する予定で、今回供給したLNG燃料は商業運航開始に向けた試運転用として使用される。

LNGはほぼメタンだから、重油軽油を使うのに比べて、大気汚染物質も炭酸ガスの排出量も少なくなる。今後外航船にも利用が広がると予想される。