効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

豊洲市場の開幕

いろいろな問題が残されたままかも知れないが、今日築地市場が終了し、豊洲市場に移転することになった。この開始が予定より遅れたのは、小池知事になってから地下汚染の問題などが共産党議員から出されたためで、この市場自体を計画したのは石原慎太郎知事時代。もともとこの土地には東京ガスの石炭ガス製造工場があったところで、土地の汚染はすさまじいものだったが、それへの対応が十分ではなかったことに原因がある。いまでもその対応のために地下水のくみ上げが行われているが、小池知事の対応のしかたによっては、また問題が再燃する可能性はある。とは言え、築地市場は閉鎖されるのだから、修正策で対応せざるを得ないだろう。
豊洲市場は二階建てだそうだが、屋上には2千キロワットの太陽光発電設備が設置されている。断熱も良く、冷凍倉庫などや建物としての配置も工夫されているようだが、築地の乱雑さの中で商売をしてきた仲買人からは、しばらく苦情が出るだろうと思う。しかし、生鮮食品を扱うのだから、それへの対応をするにしても、衛生環境や労働環境に悪影響を与えるような妥協をしてはならない。今日のテレビで、築地市場の名物とも言えるターレと呼ばれる運搬車が、通常は公道を走れないはずだが、列をなして豊洲市場へ向かっていた。築地市場では、約1600台のターレと、約600台のフォークリフトが稼働しているとのことで、当初はガソリンエンジン駆動だったものがいまは殆どが電動機で走っている。その課題は充電に時間がかかることだろう。将来は太陽光発電を利用して作った水素で走る燃料電池ターレフォークリフトになることを期待したい。
豊洲市場の開始は11日ということなので、その間競りはは行われず、関東の魚類の商品調達に支障は出るかも知れない。だが、それを乗り切れば、案外卸市場としては機能的な物となるだろうと思う。築地市場時代の雑然として場所を懐かしむ人もいるだろうが、市場外の商売の場所は残るのだから、そこへ行けば良かろう。これからも小池知事を悪者にする事象が出てくるかも知れないが、もう矢は放たれたのだから、いかに使いやすいように豊洲を育てるかにエネルギーを向ける方が日本経済のためにも望ましい。