効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

ごみ回収車の電動化

大雨、大風、大地震など、どのような災害であれ、その規模が大きくなると処理すべきごみが大量に発生する。それを回収するのは各自治体が保有するか、委託事業者が管理するごみ収集車だろう。だが、大災害の場合、収集車の燃料を確保することが非常に難しくなるだろうことは想像に難くない。それに対応する方策として川崎市が興味ある方策を打ち出している。焼却施設の廃棄物発電で得られる電気を活用した、電池交換型電気自動車(EV)によるごみ収集システムだ。この方策の具体化を受注したとJFEエンジニアリングが発表している。同社によると、電池交換型EVごみ収集システムは日本で初めてらしい。これまでにもどうして電池交換型の電気自動車が市場に出ないのか不思議に思っていたが、この方式が具体化するようだ。これによって充電に時間がかかるという電気自動車の大欠点をなくすることができる。システムの名称は「ZeroE」。これは、焼却施設の廃棄物発電で得られる電気を敷地内の電池ステーションへ送電して電池を充電し、EVごみ収集車に搭載してごみ収集を行うシステム。電池ステーションでは短時間に電池交換を行うことがきるため、一日の走行距離を確保しながら、効率的なごみ収集作業ができる。以前に電池を自動的に交換するシステムがオーストラリアで開発されたと聞いたことがあるが、どうも実用化には至らなかったのが、今回のシステムでは自動交換となり、3分で交換できるようだ。電池ステーションは、出力12,500kWの発電能力を持つ川崎市浮島処理センター内に設置するとのこと。これを災害時の非常用電源にも使えるようにするということだが、同様な発想をする自治体が出るのではないだろうか。