効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

OPECの原油減産緩和

石油輸出国機構(OPEC)は23日、ウィーンの本部でロシアなど主要な非加盟産油国との閣僚会合を開き、協調減産を7月から一部緩和することで合意した。報道によれば、これによって原油価格がどれほど下がるかについて、必ずしも順調には行かないようだ。ロシアは外貨収入の多くを原油の輸出に頼っているから基本的に減産はしたくない。だから、サウジアラビアとの関係がギクシャクしているロシアが合意したことはOPECにとって有り難いことには違いない。しかし、米国の対イラン制裁などによる供給不足の懸念を拭えるかは不透明な部分もあるとされている。その米国も、中間選挙を控えてガソリン価格が高止まりするのは避けたいという側面もあるだろう。加盟国と非加盟国が協調しながら、全体として100万バレル程度の増産を確保できるよう調整を進める方針だということだ。日本でも最近のガソリン価格はかなりのレベルで高止まりしている。これがどれほど下がるのか、下がらないのか。
再生可能エネルギーによる発電が拡大し、電気自動車が普及すれば、OPECのエネルギー市場での影響力も長期的には下がらざるを得ないだろう。OPECがこの市場変化に対してどのように対応するのかにも興味がある。