効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

原発の尻拭い始まる

原発がごく短時間でも稼働すれば、使用済み核燃料は生まれるし、発電設備の主要部分は高度な放射能を帯びることになる。これをさっとなくする技術は現時点でないから、どこかに長期保存して、放射能のレベルが下がるのを待つしかない。だが、その管理を人間ができる期間内でするのは無理なほど長い。そのため、地下深くにまとめて埋設しようとする計画が世界で検討されているが、それが具体的に実現したのはフィンランドスウェーデンしかなく、それも始まったばかりでいろいろな問題が指摘されている。日本もその計画推進をしようとしているが、経済産業省は28日、原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)について、最終処分場の候補地となり得る地域を示した「科学的特性マップ」を公表した。日本の基礎自治体約1750のうち、約900が安全に処分できる可能性が高い地域にあたるというが、分布地図を見ると、沿岸部の過疎地が中心のようだ。数万年に及ぶ核のごみ処分に向けた動きが始まったが、これまでも主張しているように、日本の地下構造がよく分かっていないし、埋設物が安定的に数万年も静かに埋められているとは思えない。結局は優遇策を打ち出して、それに乗る自治体に受け入れさせるのだろう。核のごみは原発から出る使用済み核燃料などの放射性廃棄物で、無害化までには数万年はかかり、地下300メートルに廃棄するとされているが、処分場の建設などの事業費は3.7兆円。これは原発の発電原価に算入されていないはずだから、安い原発はありえないということだ。原発の再稼働もできるだけ遅らせ、原則40年で廃炉とする方針を厳格に適用して、放射性廃棄物をこれ以上増やさないことだ。そして、地下埋設よりも優れているとされる乾式貯蔵を地上で行うべきだろう。海外へ持っていくことはできないのだから、自己責任での対応しかない。