効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

太陽光発電などの出力を遠隔から抑制制御

昨日NEDOから送られてきたニュースによると、天候によって出力が変動する再生可能エネルギーを安定的かつ最大限に活用するために、太陽光発電の遠隔出力制御システムの開発に着手するということだ。再生可能エネルギー固定価格買取制度の省令改正(2015年1月)により、新たに系統連系する太陽光発電風力発電などに遠隔出力制御システムの取り付けが義務づけられたことを受けたもの。義務づけしながら通信方式の標準化や事業者側の設置する装置の規格化はされておらず、システムの標準化と低コストでの実用化が求められているに対応しようとする実証試験を行おうとしているそうだ。このニュースのタイトルに、「再生可能エネルギーを最大限活用した電力系統の安定制御を実現へ」という文言があるが、出力抑制がどうして最大限活用になるのだろうか。カリフォルニア州は大手の電力事業者に蓄電(蓄電池だけでなく、揚水、空気の圧入など、全ての可能な方法)を数字を示して義務づけているが、日本は太陽や風力の検討連系コストを全て再エネ事業者に負担させるなど、既存のシステムを維持するのに懸命であるように見える。同州のケースは歴史的な経過もあるから、日本にそのまま導入はできないが、いま日本で固定価格買取制度の代わりに導入しようとしている再エネの系統接続入札などの抑制策も含めて、根底から見直す必要があるだろう。