効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

ケニアの地熱発電

地熱発電の潜在量は米国が一番、それに続くのがインドネシアと日本と理解していたのだが、これにケニアも入るのかもしれない。ケニアの人口は4,500万人だが、その3分の1の人たちしか電気を使えない。電気が来ているところでも、停電が頻発して極めて不安定だそうだ。首都のナイロビでも状況は同じだという。だが最近の調査で、地熱の利用が容易であることが分かり、地熱発電の開発が進み始めた。ケニアは地球の表面の地殻移動がぶつかるところで、地殻が盛り上がり、地下のマグマが地表に近いところに上がっているらしい。そのため、地熱利用が容易な地殻構造になっている。1980年代に地熱の利用が始まったようだが、大規模な地熱発電が増加している。2000メートルほどのところから300度ほどの蒸気が吹き上げている。このようなところが国内に10を超えている。ケニヤ政府は2020年までに発電量を3倍にする計画で、その中核となるのが地熱発電だ。リフト峡谷には10,000MWのポテンシャルがあり、この利用が実現すれば、現在の発電規模の4倍になるらしい。昨年には二つの発電所が新設され、その規模は609MW。世界の地熱発電の中で8番目の規模となる。これまではケニアは820MWの水力発電に頼ってきた。ところが最近の干ばつが電力不足に拍車をかけているという。だが地熱の開発が進めば、クリーンな電力の安定的生産が急速に実現することだろう。ケニア政府は2030年には総発電能力を17,500MWにする計画を推進している。その内5,000MWが地熱発電からとするのが目標だ。電力の供給が安定すれば、同国の経済発展を大きく実現し、しかもクリーンなエネルギーがそれを支えるという形になる。