効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

大阪ガスと石炭火力発電所

大阪ガスはこれまで石炭火力発電所を持ってはいなかったはずだ。それが電力市場自由化を控えて、関東地域に発電所を持つためだろう、丸紅と共同で約300億円を投じ、2017〜18年度の稼働を目指し鹿島地区に出力約10万キロワットの石炭火力発電所を建設する計画を発表していた。ガス事業が、自分の供給するガス燃料の環境負荷が小さいのを無視して、石炭火力に依存しようとすることには不快な感じを抱いていた。利益のためには環境負荷が大きくなるのに事業としてなら構わないという姿勢が見えたからだ。原子力発電所の再稼働で今後電力需給が緩み、採算が合わないと判断したと報じられている。同社は引き続き東日本で自社電源を開発する方針だが、当面は他社や卸売市場から電力を調達して賄う考えだ。これまで得意としてきたガスを燃料とする分散型電源を自ら拡充することは、東京ガスとの関係もあって難しいのだろうか。いずれにしろ、石炭火力の計画が一つ減ったことは良しとすべきことだ。米国では石炭火力は廃止される方向にあるのに。