効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

米国の天然ガス価格

米国の天然ガス指標となるニューヨーク市場のヘンリーハブ価格は、16年ぶりの安値をつけたと報じられている。北半球ではエルニーニョ現象の影響で暖冬が続く見通しで、需要が鈍るとの見方が広がっている。シェールガスの生産も高水準で、需給の緩みに歯止めがかかりにくい。米エネルギー省によると、今年のガス生産量は前年比で6%増となる見込みで、在庫も11月に過去最高の水準に積み上がり、供給の過剰が長引く。「生産企業は生産コストの低いシェールガス田での生産を増やし、1.5ドルまで下げ余地がある」との指摘が出ている。この低価格が定着すれば、ここ1〜2年で米国からLNGの輸入を始める日本のエネルギー企業にとっては、コストダウンの目玉になる可能性がある。だが、昔から米国の天然ガス価格は変動が激しいのが常で、このまま安値が続かないかもしれない。コストが合わなくなったガス田が生産を止め、新規のガス田開発への投資も減るからだ。とはいえ、日本が輸入するLPGの価格も連れもって下がるだろうから、当面日本はこの恩恵に浴することができるかもしれない。