効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

中国の再生可能エネルギーポテンシャル

中国の経済政策を担う国家発展改革委員会傘下のエネルギー研究所がまとめた報告書によると、中国の総発電量に占める再生可能エネルギーの割合を、2030年に53%、50年に86%まで拡大可能だという。また、中国は世界の温室効果ガス排出量の4分の1を占める最大排出国だが、再エネを最大限導入することで25年迄に排出を減少に転じさせることが可能だとしていると報じられている。この高い再エネの普及には、高度な制御が送配電系統に組み込まれ、デマンド・レスポンスを普及させ、蓄電池も大きな容量のものを導入しなくてはならないだろう。これが本当に実現可能かどうかについて判断は難しいが、いまの段階でこのような数字を示したのは、大気汚染をはじめとする地域環境の悪化に対する国民の不満を抑えるのと、国際的に批判が高まる地球環境悪化に関わる中国の施策に対して大国としての姿勢を示す必要があると判断したからだろう。それには石炭火力を大きく削減しなくてはならないが、風力発電を50年迄に11年比で55.1倍、太陽光発電を862倍に増やし、さらに原発を7.3倍に増やすことで石炭火力を50年迄に3分の1以下に抑えられるとしているという。このような数字が国家目標として実行に移されるかどうかは不確かだが、遙か先の話なので検証するのが難しい。ただ、風力発電太陽光発電の設置規模についてはいまでも中国が世界をリードしているだけに、一概に疑問を呈するのも問題かもしれない。