効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

超電導フライホイール蓄電装置

鉄道総合技術研究所超電導技術を使った蓄電装置の実用化に必要な要素技術を開発した。数トンの重さの金属円盤を回してエネルギーをためる「フライホイール」という形式で、従来の2倍以上の100キロワット時の電力を蓄える。子供時代にコマで遊ぶ時に、できるだけ芯軸がぶれないようにして長く回るように、軸を木製電信柱割れ目に突っ込んで調整するなど昔は工夫したものだが、フライホイールはこのコマを木や樹脂ではなく、直径は大きいがバランスのとれた金属の円盤にしたものだ。これを磁石で真空中に浮かせて回転軸の摩擦を受けないようにした金属円盤を回転させ、電磁石で回転させる。この磁石部分となる電線コイルを低温にして超電導を実現したのだろう。フライホイール形式の蓄電装置は通常の蓄電池のように化学反応がなく、充放電を繰り返しても劣化しにくい。物理的なエネルギーだけを利用して発電、蓄電を行うからだ。4年後をめどに蓄電装置の実用化を目指す。来年度は山梨県太陽光発電と組み合わせて実証実験するということだ。風力や太陽光発電の出力変動をうまく吸収、放出する方法として前から注目していたのだが、コストダウンに成功して商品化を早く実現してほしい。ただ超伝導状態を維持するのに必要な超低温を維持するのにエネルギーを消費するので、それとの兼ね合いでどこに設置するかが決まるだろう。