効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

業務用SOFC燃料電池

ボイラー大手の三浦工業が固体酸化物電解質型(SOFC)の業務用燃料電池を開発した。発電機容量は4.2キロワット。 大きさは幅55センチ、奥行き110センチ、高さ165センチで、建物の外に置く仕様となっている。心臓部となるセルスタックは住友精密工業が作ったものを使う。この部分が高温なので常時運転が想定され、負荷変動に対応しながらもベース電源として稼動するだろう。2013年度から2年間、東京ガス大阪ガスと協力し実証実験をするという。15年度から400万円以内で販売する計画。これに政府の補助金が使われるかどうか分からないが、この価格なら、また、信頼性に問題がなく、系統独立運転が可能なものとなっていれば、市場に受け入れられるだろう。業務用としてはこれまで富士電機が開発した100キロワットのリン酸型電解質燃料電池しか商品化されていなかったが、発電部分で使用される白金の量の低減が課題で価格が下げにくい。今回の開発商品はオフィスや中小の店舗、工場などで使える発電規模のもので、しかも白金を使わないセラミックがコア部分になっていて発電効率が48%と高い。排熱利用ができるところでないと総合効率を上げることができないが、三浦工業の得意分野だから市場開拓はできるだろう。とはいえ、主な市場はガス会社経由となる。おそらくJXエネルギーも関心を示すのではないか。