効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

国際電気標準会議会長

パナソニック出身の野村淳二氏が2014年1月に国際電気標準会議(IEC)会長に就くと今日の日経夕刊で報じられている。任期は3年で、日本人の会長は3人目。再生可能エネルギースマートグリッドなどの新技術をにらんだ国際規格づくりに挑む。前の2人が誰だったか書かれていないのは残念だが、この電力供給方式の革新の時代にIECの会長に日本人がなるというのは嬉しいことだ。日本は国際標準の規格作りにともすれば遅れがちだったと聞くが、これを機会に日本で開発された技術を世界の標準規格にできるよう、日本からのメンバーも協力してあたってほしいものだ。
太陽光発電で発電した電気をそのまま家電に供給する『直流給電』が必要だ」。IEC会長に立候補した際、面接でこう訴えたそうだ。現在は直流電源を家庭内で配電する際にいったん交流に変え、さらに再び直流に戻して家電で使っている。直流のまま給電できれば変換ロスがなくなる。「世界の家電のエネルギー消費を半減できる」。地球規模で抱えるエネルギー問題を語り出すと、柔和な表情がにわかに引き締まったということだ。これからはビルも含めて直流化が主流になると自分は考えているが、その電圧、スイッチなどの標準規格がまだ包括的には定まっていない。早くしないといろいろな方式が乱立する可能性もある。また、長距離高圧直流送電も広く実施されるだろう。長距離送電では絶対的に送電ロスがすくないし、海底送電線でも交流よりはるかに有利になる。これまで日本の電力会社は長距離直流送電に冷淡だったようだが、3/11以降の電力供給問題解決には、直流技術が有効だ。新会長として、高圧、低圧両方で、規格の標準化を迅速に進めてくれると期待している。