効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

事故後の事故

読売オンラインによると、東京電力は今日22日、福島第一原子力発電所3号機の原子炉建屋のがれきの撤去作業中に、重さ約470キロ・グラムの鉄骨(縦約30センチ、横約20センチ、長さ約7メートル)1本が、使用済み核燃料貯蔵プールに落下したと発表した。鉄骨を重機でつかむ際に誤って、プール内に滑り落ちたもの。プール周辺の放射線量に変化はない。プール内の放射性物質の濃度にも変動はなく、内部の核燃料に大きな損傷はないとみられる。今後、水中カメラで詳細に調べる。3号機のプールには、核燃料が566体入っているとこの記事は示している。がれき撤去だけでなく、今後様々な作業が行われるのだが、このようなミスは今後何十年の間に幾度となく起こるだろう。その中に放射能漏れの原因を作るような事故が起こる可能性がないとは言い切れない。たまたま今回は核燃料にぶつからなかったというだけのことかもしれない。原発は安全かどうかという議論と同じことで、絶対にミスを起こさないという言い方はできないことを今回の事故(事故ではないという言い方もあるかもしれないが)は示している。福島第一原発にある4基の原子炉を最終的に撤去するのは数十年先になり、しかもそれまでに放射能がなくなることはない。放射線による人的被害も拡大するかもしれない。高度の放射能を帯びたものがあるところで起きた今回の人的ミスは、事故後の事故としては小さいものかもしれない。もっと大きなトラブルが起きるかもしれず、それを予測することは誰にもできない。