効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

COP17

南アフリカのダーバンでCOP17が、当初予定された最終日を一日延期して幕を閉じようとしている。京都議定書は延長されるが、それに続く新しい枠組については発効時期を明示しないで終わるようだ。日本はCO2排出量が多い中国を始めとする途上国も削減義務を負うようにすべきだという、理屈としては正しい主張を最後まで変えなかったが、京都議定書の延長が決まれば、世界からどのような扱いを受けるか分からない。途上国からの日本に対する反発も強そうで、日本がもっとも恩恵を受けてきた、途上国でCO2排出を削減できるプロジェクトを実施した場合に、それを自国が排出を減らすとみなす方式が通用しなくなる可能性もある。その前に世界的な排出権取引市場が崩壊するかもしれない。日本国内でも排出権が成立しなくなる可能性もある。EUは枠組を新しく早期に設定することを前提に延長を認めたが、その早期は抽象的なもので終わりそうだ。しかし、EUがヌエ的な姿勢をとったとも言える政治的にはもっともダメージが少ない対応をしたのに対し、日本は最後まで京都議定書の13年以降への延長に反対を貫くだろう。その結果もっとも貧乏くじを引くのが日本ではないかと心配だ。最終結果は明日分かるだろうが、杞憂に終わることを願うほかはない。