効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■オーストラリアの脱炭素新目標

オーストラリアに新政権が生まれたが、地球温暖化対応として、2030年までに温暖化ガスを43%削減するという目標を政策として決定した。これまでの政権では、2005年レベルの26~28%の削減目標だったから、大幅な削減目標のアップになる。化石燃料の生産国であるオーストラリアがどのようにこの目標を達成するか、ここから大量の石炭とLNGを輸入している日本にも関わりがあるだろう。米国は2005年レベルから2030年迄に50%~52%に削減すると宣言しているし、英国は1990年レベルから68%削減を表明しているから、オーストラリアが突出しているわけではない。逆にさらに大きな目標を出せとする圧力がかかるかもしれない。

オーストラリアからエネルギー資源を大量に輸入している日本も、この目標達成に貢献しなければならないのだから、それに対応する温暖化ガス削減目標を設定する必要もあるだろう。日本の削減目標は2013年比46%だからオーストラリアと拮抗する数字だが、エネルギー資源の輸入国としての協力が必要だろう。

広大な国土を持つオーストラリアの2,500万人ほどで、人口の密集度は極めて低い。風力発電太陽光発電の拡充余地は大きいが、一方で電力不足にも悩まされていて、化石燃料による発電も拡充しなければならず、新政権の目標がどのように達成されるかは不確かではある。

 

 

 

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■法隆寺のクラウドファンディング

昨日のニュースで、法隆寺が境内の整備費用を調達するために、目標額2千万円でクラウドファンディングを行うことを知った。クラウドファンディングを開始したのは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、年間の拝観者数が激減し、境内全域の設備点検を含むメンテナンスなどの維持管理費をまかなえなくなってしまったことによるものだとのこと。この額の達成はなかなか難しいのではないかと思ったのだが、今日のニュースで、法隆寺は半日でこの目標額を達成し、1日でほぼ倍の額が集まったことを知って驚嘆した。

法隆寺は6月16日、クラウドファンディングのページで「皆様からの多大なるご支援により、支援募集開始の翌朝という予想もしていなかった早さで、第一目標金額の2000万円を達成することができました。これほどまでの反響をいただけるとは思っておらず、一同大きな驚きと共に、法隆寺を大切に想ってくださる皆様の存在、お気持ちを改めて感じ、感謝の念に堪えません。誠にありがとうございます」などとコメントしている。

お寺の頃までの方式では、関係するところを訪問したり、手紙を送って喜捨を依頼するという、いわば脚で稼ぐ方式だったが、寺社とは縁遠いような感じがする募金方式であるクラウドファンディングに取り組んだこと自体、時代が変わったという感じを深くしている。

目標が達成以上の成功を納めたのだから、これで打ち切るのかと思ったら、当初の終了予定であった7月29日まで継続するということだ。準備していた返礼品もなくなってしまうようだが、新たな返礼を考えているらしい。

他の寺社でもこれを始めるところが出るかも知れないが、柳の下にはそれほど多くのドジョウが居る訳ではないだろう。これを真似るところは、はしたないとして非難される可能性もある。

法隆寺クラウドファンディングの存在を広く宣伝したことになる。だが、クラウドの意味が雲であるように、雲を掴むような募金が乱立する可能性もある。また、法隆寺は目標が達成された時点で打ち切りにする方が良かったのではないか、とも思う。今後の展開次第だが。

 

 

 

 

 

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■日本の洋上風力発電

欧州では北海に多くの洋上風力発電が稼働している。だが日本は海に囲まれているのだが、洋上風力の数は極めて少ない。よく言われるのは、日本の海底には遠浅の区域が少ないためだといわれるが、遠浅の地域にもまだほとんど設置されていない。

報道によると、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、洋上風力発電の大規模な導入が期待されているようだ。「洋上風力の産業競争力強化に向けた官民協議会」において示された2040年時点の案件形成30~45GW(3000~4500万kW)のうち、約10~15GW(1000万~1500万kW)が北海道エリアに分布している。強い風が吹く海域が多いからだろう。しかしながら北海道エリアの電力需要は270~540万kW程度であるため、風がよく吹くときには需要を大きく上回ることになり、余剰分を大需要地、例えば東京エリアへの送電が不可欠となる。

現在、北海道と本州の間の海峡に、北本連系線という高圧直流送電線が2本敷設されているが、その合計容量が90万kWだから、すぐに溢れてしまうことになる。そのため、北海道に洋上風力発電を増やすと、新たに本州に接続する海底電線の敷設が不可欠となる。国内では長距離の海底直流送電の実績が乏しいことから、2021年3月に「長距離海底直流送電の整備に向けた検討会」が設置され、長距離の海底直流送電に関する技術的課題や費用、期間、ルート、ファイナンス等の具体的検討が開始されたらしい。

現在の北本連系線は、陸上の架空線124km、海底ケーブル43kmの合計167kmであるが、北海道の交流を直流に変換して送り出し、本州で直流を交流に変換して接続されている。欧州では国際連系線も多数存在し、英国⇔ノルウェー間の「North Sea Link」は海底ケーブル部分で720kmもの長大なものだ。現在のものの容量を増強することもありうるが、課題は、本州側にそれを受け入れて電力需要地の東京地域まで送る送電線の容量が不足することだが、現在稼動していない柏崎刈羽原子力発電所に接続すれば、その空き容量を利用することができる。海底電線の距離が長くなるのも課題となる。

今後どのように計画が具体化されるかに注目している。

 

 

 

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■ロシアは化石燃料大国だが

今日の午前中に自然エネルギー財団のセミナーにオンラインで参加した。冒頭のコベリエル理事長のレクチャーで理解したことは、これまで化石燃料を使う火力発電や原子力発電の発電コストに比べて,太陽光発電風力発電はkWhあたりの価格が高いとされてきたのが、太陽光・風力発電の設備コストが急激に下がってきて、肩を並べるところまできていることから、火力発電など旧来の発電方式と競争できるようになっており、これから急速に普及するだろうということだ。変動性再エネには系統を不安定化するという課題もあるが、それを補う蓄電池などのコストも急速に下がっている。

ロシアがウクライナに攻め込んだことによるエネルギー価格の急速な上昇も、太陽・風を利用した発電規模の拡大に有利となる。これまではかなりの支援策がとられてきたが、その必要性もなくなっていく。ロシアからの石油、石炭の輸入を削減する欧州諸国では、これまで以上に再エネの普及が進む、あるいは進まざるを得ない、ということだ。温暖化ガスを出さない原発に対しても、建設期間の短さも大きな有利性となる。

都留文科大学の高橋教授から知ったことは、ロシアは化石燃料大国ではあるが、再エネには殆ど力を入れていないということだ。ロシアと関係の深い中国は、再エネの拡充には力をいれていて、2020年時点で電源比率が30%を超えている。だが、それを上回る再エネを導入しているのが、ドイツと英国で、45%近くの比率になっている。ただドイツはロシアからの天然ガス、石油の輸入量が大きいために、制裁の意味もあってそれを削減しようとするいま、再エネがさらに拡充されるだろう。

高橋教授の資料を拝借。

世界の電源ミックス現状

ペーパーバック 5,500円

 

 

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■家周りの後始末

二階のベランダに取り付けてある薄い鉄板のカバーに錆びが出てきたので、塗り直しをすることにして、もうすぐ見積書が来ることになっている。それを機にベランダ周りを見ると、まず気がついたのが、昔取り付けた衛星テレビのディッシュ型受信装置。かなり前に光ケーブルが入ってからはお役御免になっていたのだが、配線を切断しただけでそのままになっていた。取り付けねじなどがさび付いているのではと心配したが、それは杞憂だった。ネジの取り外しが数カ所、すいすいと進んで2~30分で取り外し完了。今週金属回収があるはずだから、それに出せば良い。

次に目が行ったのが天井裏に取り付けた排気用扇風機の電源となる小型の太陽電池を取り付けていた支持棒。太陽電池は台風ですっ飛んでしまい、扇風機は回らない。だが、自分でベランダの手すりに取り付けた太陽電池パネルを載せる台がそのまま残っている。被覆の付いた針金で厳重に縛り付けてあったのを苦労して取り外した。パネルだけなくなってその土台だけ残っていたのだ。

次に目がとまったのが、何に使ったのか分からないが、沢山釘が差された2メートルほどの3センチ角の木の棒。このままでは燃えるゴミとして捨てられないので釘を一本一本抜くことにした。しかし、永年外にあったために釘がさび付いてなかなか抜けない。結局殆どについて釘の周辺にノミで穴を開け,こじり出すという時間のかかる作業になってしまった。下手をするとノミの歯が欠けてしまう。数十本の内半分ほどを取り除いたところでお茶の時間にしたら、続けてやる意欲がなくなってしまった。これは明日以降に。

まだ残っているのは、アマチュア無線をやっていた時代に取り付けたアンテナの残骸。二階から地上までのアース線もあるから、これも明日以降にすることにした。立ったり座ったりの作業なので、腰も痛い。明日は雨になる可能性もあるから、やり残しが多くなるだろう。しかし、それらを作った時のことを思いながらの作業は苦痛ではないのが救い。

 

 

 

 

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■竹はバイオマス燃料になりにくい

竹は繁殖力が旺盛で、短時間で成熟する。刈り取らないとどんどん周囲に根を伸ばして手に負えなくなるくらいだから、竹林をバイオマス燃料にできるのではと思っていたが、それが間違いに近い思い込みだったことを報道記事で知った。

竹には成長が速い特性がある。スギやヒノキならば木材として使えるまで成長するには、日差しが強い九州でも一般に40~50年が必要とされる。これに対して竹は3~5年で竹材として使うのに最良の時期を迎えるといわれており、10倍以上も成長が速い。だが、利用拡大に向けたボトルネックとなっているのは、竹に含まれるカリウムや塩素だそうだ。燃焼時に発生する塩素は炉内の配管などを腐食してしまう。カリウムは炉の中に堆積物を作る原因になる。多用すれば工場への電気の安定供給が途絶え、操業に支障が出るリスクも否定できない。

これを克服して石炭混焼の燃料にしようとする試みがなされている。中堅化学メーカーのトクヤマは2023年の年初をめどに、過去最大量の竹をバイオマス発電の燃料に利用するとのこと。一方で燃焼時には炉を傷めるガスが発生するなど、技術的な課題も多いのを克服しようとしている。同社は23年1月にも、石炭に竹チップ200トンを混ぜて燃料として燃やす方針だと報じられているが、1度の投入量では日本で最大とみられる。石炭火力発電設備は4基あり、石炭とバイオマス原料を一緒に細かく粉砕して燃やせる「循環流動層ボイラー」に投入する。発電能力は7万8000キロワットで、2~3日かけて徐々に混ぜて燃やしていく。混焼比率は重量比にして10%程度となる見通し。同じ重量ならば石炭の方が熱量は約3倍となるから、燃料としての効率が問題となる。

だが、バイオマス燃料であることは確かなので、何らかの支援策があれば、バイオマス燃料としての利用は拡大するだろうが、そのためには竹から発生する塩素ガスなどの処理ができるボイラーの開発が必要となる。トクヤマはこれに注力するようだ。

 

竹かご 4,490円

 

 

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■太陽光発電方式の多様化

太陽光発電のパネルは、シリコン系と非シリコン系に大別されていたが、最近その多様化が進んでいる。最近報道されたものに、発電する塗料が開発されたというものがある。

栃木県小山市で、地元の高等専門学校出身の2人の男性が立ち上げたスタートアップ企業「ソーラーパワーペインターズ」が太陽光で発電する塗料の実用化に取り組み始めた。特許を取得した発電技術の研究開発を進め、今後5年程度で太陽光発電するカーテンの製品化を目標に掲げている。同社が開発を進めるのは「発電インク」と名付けた太陽光で発電する独自開発の塗料。フィルムなどの柔らかく軽量な基板に塗り重ねるらしい。

実現しているのは手のひらサイズの大きさまでだが、5年後をめどにカーテン程度の大きさにすることをめざすとのこと。塗料は発電とは異なる機能だから、その使用方法を工夫すれば、この発電数塗料のコストは別の目的の中に吸収させることもできるだろう。建物の壁面に塗るとすれば、建物全体の構造物となる。

透明なフィルム状の発電素子も開発されている。建物の南面に貼り付ければ、断熱効果も出るだろうから、効率の高い建物を作ることが出来る。建物のデザインも大きく変わるかもしれない。これからどのような形式素材の太陽光発電素子が生まれるかが楽しみだ。

 

 

ソーラー・モバイルバッテリー 3,799円

 

 

 

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